チャンと言えば


「チャン」とは靴加工で使用する物ですが、普段何気なく使っているものの(松脂の成分である事は分かっていましたが)あまり深く考えて作業しておりませんでした。
調べてみた結果、松脂を加熱分解し、揮発分を冷却して回収した後の「残滓(のこりかす)」との事ですが、この「チャン」を熱で溶かし油を混ぜ、硬さを調節して出来た物を縫い糸にすり込み強度をつけます。
厄介なのが混ぜる油の量です。糸に付けたチャンが縫い始めから終わりまで変わらず維持できるよう加工しなければなりません。季節(気温)によっても量を調節します。
海外の文献ではこのチャンと石蝋や蜜蝋を混ぜ固形にした物を使用しているみたいですので、糸加工の新たなレシピとして加え、試してみたいと思います。