2009年05月30日

化粧箱

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化粧箱をリデザインしました。WKのロゴマークをエンボス加工し浮き上がって見えるようにしました。ロゴの色に関して、赤、青、ゴールド、シルバーとどの色も良かったのですが、家が屋根屋で銅板を良く使っていたのを思いだし、結果銅色に決定!!
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2009年04月20日

芯材

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 月形の芯材についてはこれまでにもお話して参りましたが、何度も説明したいと思います。恐らく、国内と海外メーカーでも本底用の革を月形として使用しているメーカーはうちか、ホワイツ(今はどうかわかりませんが)くらいではないでしょうか。

 それに付け加え加工する段階で腰がありで繊維が密な革をひたすらハンマーで叩く事で革に木型の形状をしっかりと記憶させると同時に更に腰のある月形が完成されます。

 何故ここまでやるのか?私のブーツは長く履く事を想定して作られているので、こういった工程に手間を惜しみません。履いて頂くと実感していただける事と思います。

こういった見えない部分でも、一メーカーとしてしっかりと皆様に説明する義務があると考えております。
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2009年04月19日

これがホワイトクラウド

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 ちょっと靴に詳しい人や、作っている人が見れば分かると思いますが、ブラッチャー87(ハチナナ)の製甲で紐を通すハトメ付近の切口を見て頂きたい。この手のブーツは通常張り合わせてミシンで縫うだけの工程のみですが、これに加え、包丁で一気に切り回しているので切口の見栄えがスッキリとします。そんな工程ワーク系には必要ねーよ、と思われる方もいらっしゃいますが、それがホワイトクラウドです。
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2009年01月18日

米国製フック

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 米国製モノホンのフックを手に入れたのだから裏の表情もホンモノにしたいと言うことで菊割棒を特注で作りました。以前アメリカのハトメ屋にキクワリ棒あるか?と尋ねたら、お前はアホかと言われ専用マシーンを買えとの事。そりゃそーだと思いましたが、靴は手製で量産品じゃないしマシンを購入するほどの事でもないなあーと思い、国内で手打ち具を作ってもらいました。丸みのある表情になっております。拘りというかマスターベーションですね。
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2008年10月11日

癖付け

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 中底の癖付け作業です。中底に水分を含ませ木型にセットし、ゴムチューブでSMばりにぐるぐる巻きにします。
 『ホワイトクラウド』の木型底面の輪郭はできるだけ人の足に近づけるように設計しております。特に踵底面をお碗状態にする事により、包み込むようなフィット感を得られる事でしょう。それらの特徴もしっかりと革に記憶させる意味でも癖付けは重要な工程の一つです。
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2008年10月06日

月型・先芯加工

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 靴の踵と爪先に入っている芯材です。以前にもお伝えしましがホワイトクラウドでは月形(踵側)と先芯(爪先側)は通常、紳士靴などで靴底として使われている繊維が密で腰がある本底用の革を選択しております。

 大半の靴は繊維が粗めな革やプラスチック、屑革などを利用して作られた既成の月形等を使用しています。 ホワイトクラウドの靴は型崩れしにくく長寿命でなければならない故に本底用の革の選択はベストであると思っています。

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 ↑画像は漉き加工して木型に成型させた月形です。ハンマーで叩きながら成型していきます。叩く音が変わってきたら革が締まってきた証拠。浮きが無くなるまでひたすら叩きます。
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2008年09月19日

クリッキング

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 クリッキング(裁断)は革包丁で切り回すのですが、バイクと同様タイトなコーナーワークは難しい。途中で止まらず一気に、斜めではなく垂直に…んー息が苦しい。通常靴メーカーでは、型紙の代わりに刀型をクリッカーという裁断機にセットし革を抜きます。裁断スピードは圧倒的にマシンに軍配が上がりますが、切口等の仕上がりはハンドワークが優位であると思われます。
 細かい点ではありますがこういった所が手製ならではの良い部分ではないでしょうか。因みに超高級メゾンのジョンロブや靴への拘りは半端ない小笠原シューズはいまだにハンドクリッキングであります。
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2008年08月29日

BRASS EYELETS & FOOKS

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 やっと手に入れました。USA MADEの真鍮フックとアイレット。(WHITE'S BOOTS)ホワイツや(WESCO)ウエスコに供給しているメーカーから直接入手しました。いかにも頑丈そうな造りです(実際、頑丈です)。味があり他には無い雰囲気がプンプン匂います。

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違いは一目瞭然!! 左は今回入手した物で、右は今まで使用していた物です。厚みが違います。

入手するにあたり相談にのって頂いた皆様、感謝致します。
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2008年08月24日

木型完成!!

 底面を修正した木型を使って仮組をしました。画像(上)は修正後の木型で、修正前(画像下)と見比べると踵〜踏まずにかけての傾斜ラインが変わっている事にお気づきになると思います。

 底面を削った結果、ヒールの高さに関して前足部とのバランスが良くなった点と、甲〜足首にかけてのフィッティングが格段に向上た事ですexclamation×2

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修正後

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修正前

残念な事は、型紙も修正しなければなりません・・・・。
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2008年07月13日

ステン釘

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 画像はあるメーカーの中底ですが、釘が錆びて革を傷めているのが見てとれます。ホワイトクラウドでは、耐久性と強度のバランスを考慮し踏まず部からヒールにかけて木釘とステンレス性の釘を採用しようと考えております。

 このステンレス釘は錆びに強いだけでなく振動に強く抜けにくい構造になっているため、ワーク系には持ってこいのパーツと思われます。以前、昔の製法通りヒールに木釘を採用していましたが、グラついて、どうもしっくりきませんでした。

 通常歩行で踵にかかる衝撃は体重の1.2〜1.4 倍かかるためヒール部はそれに耐えうる構造でなければならない重要なパーツと言えましょう。そう考えると女性のハイヒールとかって凄-いと思いませんか?
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2008年06月26日

月型

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 画像は月形という靴の踵に使用する芯材です。ホワイトクラウドではこの芯材を本底で使われる厚さ5ミリで目の詰まった革を選択しております。厚みがある分、加工と成型は通常より手間がかかりますが、ゴツイブーツの寿命と足の健康を考えると外せません。釣り込みの工程でもあり得ないくらい叩きまくり革をしめ、ダブつきを抑えていきます。


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2008年06月08日

耐水テスト世界選手権

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初日

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5日目 

 タフなブーツは雨などにも耐えなければいけないという事で革の耐水テストをしてみました。

 日本代表はヌメ革で有名なカナメさんのボルボ、イタリア代表バダラッシィ社のミネルバリスシオ、アメリカ代表はコードバンで有名なホーウィン社のクロムエクセル、Wesco「ウエスコ」とWhite's Boots「ホワイツ」の使用している革も飛び入り参加です。

 一日目スタートッ!と同時にカナメさんの革が水に染み込んでいき、脱落。ヌメ革なので仕方がありませんね。しかしヌメ革特有の艶があり外せない革です。カナメさん推奨の革専用オイルを手に入れカスタマイズする予定。

 次にイタリアのバダラッシイ社の革。この革はバイクで雨の日を何度も経験しましたが、雨が浸透する時間は比較的ゆっくりめでした。カナメさんの革より油分が多い感じで色が徐々に変化していく様が味がありなんとも言えません。

 以外や以外White's Boots「ホワイツ」とWesco「ウエスコ」の使用するオイルレザーも一日目で脱落…。最後に残った革がホーウィン社のクロムエクセルでした。1週間近く水に浮いてます。手でムリヤリ底に沈めても浮いてきます。何という根性の持ち主(笑)。相当オイルぶちこまれてます。自分のブーツにも採用してますが、雨や雪の日も問題無し、履いて4年程たちますが、ミンクオイルをつけずにほとんどノーメンテ。
 しかしながら革が多量のオイルを含み柔軟な分、製作段階で革の厚みを漉き加工する場合、伸びやすく型紙通りにいかない事や傷跡がつきやすいのがネックです。まぁどの革も長所短所はありますが、使用目的にあったチョイスをしていけばよろしいかと思います。
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2008年05月10日

チャン

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 チャンと言えばるんるんひとひとピッチャンひとピッチャンるんるんの"子連れ狼"を思い出してしまうのは私だけでしょうか?古すぎますね。

 「チャン」とは靴加工で使用する物ですが、普段何気なく使っているものの(松脂の成分である事は分かっていましたが)あまり深く考えて作業しておりませんでした。
 調べてみた結果、松脂を加熱分解し、揮発分を冷却して回収した後の「残滓(のこりかす)」との事ですが、この「チャン」を熱で溶かし油を混ぜ、硬さを調節して出来た物を縫い糸にすり込み強度をつけます。
 厄介なのが混ぜる油の量です。糸に付けたチャンが縫い始めから終わりまで変わらず維持できるよう加工しなければなりません。季節(気温)によっても量を調節します。

 海外の文献ではこのチャンと石蝋や蜜蝋を混ぜ固形にした物を使用しているみたいですので、糸加工の新たなレシピとして加え、試してみたいと思います。
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2008年02月28日

木型設計図

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 木型設計における縦断面図です。この他にも底面図、横断面図とありますが木型の製作には約180項目の数値が必要となります。近年、日本人の踵のサイズが小さめの傾向にあるのでホワイトクラウドでは踵の最大幅を小さめに設定しております。踵がユルユルですと靴の中で足が動いてしまい疲労が蓄積し、足首の損傷や膝痛の原因となるばかりか、日本人に多く見られる外反偏平足の引金になる恐れがあります。靴を購入される際には踵のフィット感としっかりした芯材がある物を選ばれると良いと思います。
今回はちょっと固すぎましたかな?
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